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越境ECのプラットフォームを種類と国別に紹介!選び方のポイントも解説

8月18日
読了時間: 19分

海外向けにネットショップを展開する際、最初につまずきやすいのがプラットフォーム選びです。モール型と自社型では集客力や運用の手間が大きく異なり、進出する国によって人気のサービスも変わります。


とくに返品や物流のコスト構造を見誤ると、参入後に軌道修正するハードルは高くなってしまいます。一度立てた計画をやり直すのは簡単ではないため、慎重な比較が必要でしょう。


この記事では、越境ECプラットフォームの種類と国別の主要サービス、自社に合ったプラットフォームの選び方を、アンケート結果も交えながら解説します。


越境ECプラットフォームの種類

海外向けにネット販売を始める際、まず押さえておきたいのがプラットフォームの型です。大きく分けると、Amazonなどの販売プラットフォームに出店する「モール型」と、Shopifyなどで自社の店舗を独自に構築する「自社型」の2種類があります。


たとえるなら、モール型はすでに人通りの多い商店街に出店するようなもの、自社型は空き地に自分の店を一から建てるようなものです。どちらを選ぶかによって、初期費用や運用の手間、ブランドの見せ方が大きく変わります。


まずはそれぞれの特徴を整理し、自社の海外展開のフェーズに合った選び方を考えていきましょう。


モール型

モール型は、すでに世界中の買い手が集まっている場所に商品を並べる形式です。モール自体の集客力を活用できるため、海外向けサイトをゼロから作る手間や広告費をかけずに、比較的早く販売を始められます。


決済や多言語対応もモール側の仕組みをそのまま使えるため、越境ECが初めての事業者でも着手しやすい点が魅力です。


一方で、出品手数料や販売手数料が発生するうえ、同じモール内に競合が数多く並ぶため、価格競争に巻き込まれやすい面もあります。デザインの自由度も低く、ブランドの世界観を強く打ち出したい場合には不向きといえるでしょう。


自社型

自社型は、独自ドメインを取得してショップを構築・運営する形式です。デザインや機能を自由にカスタマイズできるため、ブランドの世界観をそのまま海外の顧客に届けられます。


加えて、購入者データを自社で蓄積できる点も見逃せません。顧客ひとりあたりが生涯にわたってもたらす利益をLTVと呼び、これを高めていく戦略も立てやすくなります。


ただし、多言語・多通貨への対応や集客はすべて自社で行う必要があり、モール型に比べると運用の手間は大きくなります。


海外展開の初期段階で市場の反応を見たい場合は、モール型で小さく始め、手応えを得たあとに自社型でブランドを育てるなど、段階的な使い分けも有効な選択肢です。いきなり大きな投資をするのではなく、リスクを抑えながら着実に進めていく方法が現実的といえます。


KW「越境EC」の記事へのリンクを推奨いたします。※記事完成次第、設定をお願いいたします。


【モール型】越境ECで人気のプラットフォーム

ここからは、国や地域ごとに人気のモール型プラットフォームを紹介します。同じモール型でも、決済方法や物流網、ユーザー層は国によって大きく異なります。


進出したい市場の商習慣や物流の難易度をあらかじめ把握しておくことで、事業計画の精度を高められるでしょう。単なるサービス紹介としてではなく「この国に参入する際、物流や返品対応でどのようなハードルが想定されるか」という視点で読み進めていただくと、実際の意思決定に役立つ判断材料が得やすくなります。


国・地域ごとの特徴を、参入しやすさの観点から簡単に整理すると、次のとおりです。


国・地域

代表的なモール

特徴(参入のしやすさ・物流など)

国内

Amazon.co.jp/Qoo10

既存の商品ページを活用でき、初期費用を抑えたテストマーケティングに向く

中国

天猫国際/京東国際/考拉海購

市場規模は大きいが、決済対応や登録証の取得など準備に時間がかかりやすい

アメリカ

Amazon.com/eBay/Walmart

市場規模と競合の多さ、法人要件の有無で選択肢が分かれる

韓国

11番街/Gmarket/Coupang

地理的に近く、配送スピードを強みにしやすい

台湾

PChome/Yahoo!奇摩/momo購物網

親日度が高く、比較的参入しやすい

東南アジア

Shopee/Lazada

スマートフォン経由の購入が主流で、固定費を抑えやすい

ヨーロッパ

Vinted/Joom

国ごとに商習慣が異なり、ニッチな領域に強いモールもある


投資回収の見通しを立てやすくするなら、市場規模が大きく、実績豊富なモールがそろうアメリカやヨーロッパから着手する方法もあります。 まずは大きな市場でテストマーケティングを行い、そこで得た知見をもとに、中国や東南アジアなどの他地域へ段階的に広げていく進め方なら、事業計画としても説明しやすいでしょう。


国内

日本国内向けのモールでも、海外販売機能を追加するだけで越境ECに参入できるサービスがあります。海外向けサイトを新たに立ち上げる前のテストマーケティングとして活用しやすいのが特徴です。


既存の商品ページや運用体制をそのまま生かせる点も、初めて海外展開に取り組む事業者にとって心強いポイントといえるでしょう。


Amazon.co.jp

Amazon.co.jpには「グローバルセリング」という仕組みがあり、日本のアカウントから複数国のAmazonマーケットプレイスに出品できます。Amazonが提供するFBAを利用すれば、現地倉庫からの配送や返品対応をAmazonに任せられます。


FBAとは、Amazonの倉庫が在庫の保管から配送、返品対応までを代行する仕組みのことで、立ち上げ初期の物流工数を抑えられる点が魅力です。多言語・多通貨への対応機能も備わっており、初めて越境ECに取り組む事業者でも着手しやすい選択肢といえます。


Qoo10

Qoo10は、既存の国内向けページに海外販売機能を追加するだけで、シンガポールや韓国、マレーシアなど複数の国へ販売できるモールです。国ごとに店舗を作り直す必要がなく、月額固定費用もかかりません。


越境ECにかかる初期の工数とコストを抑えたい事業者に向いています。海外の購入者から注文が入った場合も、Qoo10が指定する国内倉庫へ発送するだけでよく、その先の海外配送はQoo10側が担う仕組みです。


中国

最大級の市場のひとつである中国は、越境ECのなかでも参入ハードルが高い地域です。Alipayなどの独自の決済方法や、登録証の取得といった法規制への対応が求められます。


とくに化粧品や食品を扱う場合は、現地の認証取得に時間を要することも多く、余裕を持って準備を進める必要があります。


天猫国際(Tmall Global)

天猫国際は、アリババグループが運営する中国最大級の越境EC専用モールです。多くの国や地域の海外ブランドが出店しており、中国向け越境ECのなかでも高いシェアを誇るモールのひとつになります。


とくに30歳以下の利用者が多く、若年層向けの商品との相性がよい点も特徴です。日本製品への信頼度も高く、化粧品や食品などのジャンルで人気を集めています。


京東国際(JD Worldwide)

京東国際は、中国を代表する大手ECプラットフォーム「京東(JD.com)」が展開する越境EC専用モールです。独自の物流網による配送スピードの速さが強みで、とくにデジタル家電の取り扱いに定評があります。


テクノロジーの活用にも積極的で、購買データをもとにした販促支援も充実しています。


考拉海購(Kaola)

考拉海購は、天猫国際と同じくアリババグループが手がける越境EC専用モールです。多くの国や地域で展開しており、若い女性ユーザーの比率が高いのが特徴です。


美容や健康に関連する商品との相性がよく、日本や韓国の化粧品、食品などが多く取り扱われています。


アメリカ

アメリカは世界最大級のEC市場であり、越境ECの参入先としても検討されやすい地域です。代表的なモールにはAmazon.com、eBay、Walmartがあり、それぞれ特徴が異なります。


市場規模が大きい分、競合も多いため、自社商品のポジションを明確にしたうえで、参入するモールを選ぶことが重要です。


Amazon.com

Amazon.comは、アメリカのEC市場で高いシェアを持つモールです。多くの国や地域で利用されており、出品に関する情報やノウハウが豊富なため、初めての海外展開でも取り組みやすい点が魅力です。


日本のAmazon.co.jpから出品して海外へ発送する方法のほか、Amazonグローバルセリングを通じて現地の配送や通関手続きを代行してもらう方法もあります。


eBay(イーベイ)

eBayは、オークション形式から始まったモールで、190か国以上に展開しています。出店プランの選択肢が幅広く、小規模であれば無料で出店できる点も特徴です。


国際輸送や税関手続きを代行するグローバルシッピングプログラムを利用すれば、越境ECでもスムーズに取引できます。


Walmart(ウォルマート)

Walmartが運営するモールは、アメリカのEC市場でAmazonに次ぐ規模を誇ります。出店にあたっては、原則としてアメリカでの法人登録と、事業者を識別するための納税者番号であるEINの取得が必要です。


そのため、日本法人単独での直接出店は難しいのが実情です。ただし、アメリカに拠点を持つ代行サービスを利用すれば、出店できるケースもあります。まずは代行事業者への相談から検討するとよいでしょう。


韓国

韓国は日本からの越境ECと親和性が高く、11番街やGmarket、Coupangといったモールが人気を集めています。日本と地理的に近いため、配送日数を短く抑えやすい市場でもあります。


スピード感のある顧客対応を武器にしたい事業者にとって、検討しやすい地域といえるでしょう。


11番街(11STREET)

11番街は、韓国で知名度の高いECプラットフォームです。ファッションやコスメなど幅広い商品ラインナップが特徴で、頻繁に行われる割引セールもユーザーの購入を後押ししています。


Gmarket

Gmarketは、多くの利用者を集める韓国最大級のオンラインモールのひとつです。韓国国内と海外に広がる物流網を生かした迅速な配送に強みがあります。


日本企業との協業を通じて、日本製品を扱う機会も広がっています。


Coupang(クーパン)

Coupangは「韓国版Amazon」とも呼ばれる大手モールです。日本の商品を対象とした越境ECサービス「Rocket Overseas」を展開しており、日本各地の商品を最短数日程度で韓国へ届けられる点が特徴です。


スピード配送を武器にしており、日本製品の需要拡大を背景に、今後の成長も期待されています。


台湾

台湾は親日度が高く、越境ECの参入ハードルが比較的低い市場のひとつです。PChome、Yahoo!奇摩、momo購物網といった大手モールが中心で、コンビニ受け取りの文化が根づいています。


日本製品への信頼度が高いため、化粧品や食品といったジャンルとの相性もよいとされています。


PChome(ピーシーホーム)

PChomeは台湾最大級のECサイトで、24時間以内の配送サービスを強みとしています。家電やファッションなど幅広いジャンルの商品を扱っています。


コンビニ受け取りにも対応しているため、購入者にとって利便性の高いモールです。


Yahoo!奇摩(ヤフーチーモー)

Yahoo!奇摩は、日本でもおなじみのYahoo!ショッピングの台湾版にあたるモールです。返品を受け付ける期間を通常より長めに設けるなど、購入者が安心して利用できる仕組みが整っています。


momo購物網(モモ)

momo購物網は、台湾で高い知名度を誇るECモールです。20代から40代の女性を中心に利用されており、コスメや衣料品といった美容関連商品との相性がよいのが特徴です。


東南アジア

東南アジアは、スマートフォン経由の購入比率が高く、出品者と購入者がチャットで直接やり取りする文化が根づいている点が特徴です。代表的なモールとして、ShopeeとLazadaが挙げられます。


いずれも成長を続けるモールとして注目されています。


Shopee

Shopeeは、シンガポール発の越境ECモールで、日本からシンガポールや台湾、タイ、マレーシア、フィリピンの5つの市場へ販売できます。初期費用や月額費用などの固定費はかかりません。


日本語によるサポート体制が整っている点も、初めて東南アジアへ進出する事業者にとって心強いポイントです。


Lazada

Lazadaは、東南アジア6か国に対応する越境ECモールです。地域ごとの言語や文化に合わせたキャンペーンを展開しやすく、独自の物流サービスによって迅速な配送にも力を入れています。


ヨーロッパ

ヨーロッパは、国ごとに主要な決済方法や商習慣が異なる地域です。ここでは、古着に特化したVintedと、欧州や旧ソ連圏に強いJoomを紹介します。


Vinted

Vintedは、ヨーロッパとアメリカを含む16か国で展開する、古着に特化した越境ECモールです。不要になった衣類やアクセサリーを売買できる仕組みで、サステナビリティを重視する層からの支持を集めています。


Joom

Joomは、多くの国や地域への販売に対応する越境ECモールです。自社の配送サービス「Joom Logistics」を通じて、日本から発送した商品を香港の倉庫経由で、ヨーロッパや旧ソ連圏をはじめとする各地域へ届ける体制が整っています。


とくに旧ソ連圏は、越境ECの選択肢が限られる市場です。販路を広げたい事業者にとって、検討する価値のあるモールといえるでしょう。


【自社型】越境ECで人気のプラットフォーム

自社型は、ブランディングや手数料の抑制を重視する事業者に向いた選択肢です。ここでは、拡張性や外部サービスとの連携のしやすさに注目しながら、代表的な自社型プラットフォームを紹介します。


とくに、他社の物流サービスとAPIで連携しやすいかどうかは、選定時に見落とされがちな重要なポイントになります。API連携とは、異なるシステム同士が自動でデータをやり取りできるようにする仕組みです。API連携が可能であれば、在庫管理や受注処理の手間を大きく減らせます。


複数のプラットフォームを併用しながら海外展開を進める場合は、この連携性が運用の負担を大きく左右します。


Shopify

Shopifyは、世界各国で広く利用されている自社型プラットフォームのひとつです。数多くの言語と通貨に対応しており、通貨は取引時点のレートで自動変換されます。


外部アプリケーションを追加することで海外の物流サービスとも連携しやすく、年商規模が大きく、ITリテラシーの高い事業者にとっても扱いやすいのが特徴です。


すでに自社EC基盤を運用している事業者であれば、既存の商品データを移行しやすい点も導入のハードルを下げます。返品拠点を持つ物流パートナーとAPI連携すれば、越境ECならではの返品対応の負担も軽減しやすくなるでしょう。


BASE

BASEは、直感的な操作で始められる国内発の自社型プラットフォームです。越境EC機能を追加することで、海外からの購入にも対応できます。


専門知識がなくても海外向け販売を始めやすい点が魅力です。越境ECの経験が浅い事業者でも、国内向けショップの延長として試しやすいのがメリットといえるでしょう。


STORES

STORESは、国内での導入実績が豊富な自社型プラットフォームです。デザインテンプレートが充実しており、越境EC機能を組み合わせることで、海外向けのショップ運営にも対応できます。


決済機能や在庫管理といった基本機能があらかじめ整っているため、運用の負担を抑えながら海外販売を試せます。


カラーミーショップ

カラーミーショップは、国内で長く使われている自社型プラットフォームです。海外配送や多言語表示に対応した機能を組み合わせることで、越境ECの入り口として活用できます。


国内での運用ノウハウをそのまま生かしながら、段階的に海外向けの施策を追加しやすい点が特徴です。


Wix

Wixは、世界各国で幅広く利用されている自社型プラットフォームです。自動翻訳機能や言語切り替え機能、通貨の換算ツールを備えています。


テンプレートの種類も豊富なため、デザインの自由度を保ちながら海外向けのサイトを構築できます。直感的な操作画面が特徴で、越境ECの担当者が少人数の場合でも運用しやすい仕組みが整っています。


LaunchCart

LaunchCartは、台湾や韓国、中国、マレーシアなど、アジア向けの越境ECに強みを持つプラットフォームです。多くの通貨に対応しており、翻訳会社への依頼やクラウド翻訳など、機械翻訳以外の選択肢も用意されています。


アジア圏への参入を検討する事業者に適しており、ひとつの契約で複数のアジア市場に販売できる点も、導入のしやすさにつながっています。


Adobe Commerce(旧Magento)

Adobe Commerce(旧Magento)は、高度なカスタマイズが可能な自社型プラットフォームです。数多くの言語に対応し、BtoBとBtoCの双方の取引に対応できるため、大規模なオンラインストアを構築したい事業者に向いています。


柔軟性が高い一方、構築には専門知識が求められる点に留意が必要です。ただし、独自の販売フローや会員機能を組み込みたい事業者にとっては、有力な選択肢となるでしょう。


WooCommerce

WooCommerceは、WordPressに追加して利用する、無料で始められる自社型プラットフォームです。外部プラグインを組み合わせることで、多言語・多通貨に対応でき、費用を抑えたい事業者に向いています。


すでにWordPressでサイトを運営している場合は、既存の資産を生かしながら越境EC機能を追加できる点も利点です。


Live Commerce

Live Commerceは、英語・中国語での越境ECサイト構築に対応するプラットフォームです。豊富な導入実績があり、広告連携機能やおすすめ商品の表示機能を通じて、購入率の向上を後押しします。


とくに中国語圏への展開を検討している事業者にとって、現地向けの機能があらかじめ整っている点は心強い材料になるでしょう。


自社に合った越境ECプラットフォームの選び方

ここまで紹介してきたプラットフォームのなかから、自社に合ったサービスをどう絞り込めばよいのでしょうか。ここからは、選定時にとくに注目したい基準を順番に見ていきます。


初期費用・月額費用と投資回収の目安

越境ECにかかる費用は、選ぶプラットフォームによって大きく異なります。モール型であれば、出店料や販売手数料が中心となり、初期費用を抑えて始めやすいのが特徴です。


一方、自社型は初期構築費用に加えて、翻訳や決済設定などの費用が発生します。小規模な自社型サイトであれば、初期費用は数十万円程度から始められるケースもありますが、本格的に展開する場合は、初年度にまとまった投資を見込んでおくと安心です。


事業計画を立てる際には、投資回収期間の見通しも欠かせません。物流や返品対応にかかるコストを見誤ると、想定していた回収期間が大きく延びてしまうこともあります。


初期費用だけでなく、運用フェーズで継続的に発生するコストまで含めて試算しておくことが、再挑戦を成功させるポイントです。とくに複数国へ同時に展開する場合は、国ごとに異なる手数料体系や物流コストを個別に積み上げて試算する必要があります。段階的にひとつの国で実績を作り、そのデータをもとに次の国へ展開していく進め方であれば、投資回収の見通しを立てやすくなり、社内での合意形成もしやすくなるでしょう。


配送コスト

海外への配送では、国内よりも輸送コストがかかるほか、関税も発生します。配送料や関税を事前に価格表示に明記しておかないと、購入後のトラブルにつながりかねません。


返品・返金対応の手間や費用も要チェック

配送コストを検討するうえで見落とされがちなのが、返品・返金対応にかかる手間と費用です。とくに越境ECは、国内でのやり取りとは異なり、送料や検品、言語対応などの負担が一気に積み重なりやすいという特徴があります。


実際のところ、事業者はどの程度のコストや負担を感じているのでしょうか。ここで、Return Helper株式会社と株式会社NEXERが共同で実施したアンケート調査の結果をご紹介します。事前調査で「越境ECに関わる業務経験がある」と回答した20名を対象に「海外からの返品1件あたりの平均コスト(送料+手数料)はどのくらいですか?」と尋ねたところ「3,000円〜5,000円未満」と回答した方が40%ともっとも多く、次いで「1,000円〜3,000円未満」が35%という結果になりました。合わせると、7割を超える回答が1件あたり1,000円〜5,000円未満の範囲に収まっています。


金額だけを見ると小さな出費に思えるかもしれませんが、これが返品のたびに積み重なると話は別です。同じ調査で「海外返品で最も困っていること・負担に感じていることは何ですか?」と尋ねたところ「返送料が高い」「返品商品の状態確認に時間がかかる」という回答がいずれも30%で最多となり「通関・関税対応が複雑」という回答も20%にのぼりました。金銭的な負担だけでなく、確認や手続きにかかる時間的な負担も同じくらい大きいことがうかがえます。


では、事業者はこうした負担に対してどのような解決策を求めているのでしょうか。「返品対応で『こんなサービスがあれば助かる』と思うものは何ですか?」という設問には「返品商品の検品・状態確認」「再販売・再出荷の代行」「多言語カスタマーサポート」がそれぞれ30%と上位に並びました。返送料そのものを下げることだけでなく、返品された商品をどう扱うかという購入後の対応まで、まとめて任せられるサービスが求められていることがわかります。


つまり、プラットフォーム選びの際には、返送料や返金対応のしやすさだけを見るのでは不十分だといえます。返品後の商品を現地で検品し、再販や廃棄まで任せられる体制があるかどうかも、あわせて確認しておきたいポイントです。


こうした購入後の物流まで見据えて選定できるかどうかは、返品率が高い海外市場で利益を残せるかどうかに直結します。Return Helperのように、世界17か国の現地倉庫で返送品を受け取り、検品・再販・廃棄までを一括して任せられるサービスを組み合わせることで、国際返送にかかるコストや工数を抑えながら、顧客満足度の維持と利益率の改善を両立しやすくなります。



商品の販売規制

海外へ商品を販売する際は、国ごとに定められた販売規制も確認しておく必要があります。とくに化粧品や食品は規制が厳しい傾向にあり、成分や表示方法が国内基準と異なるケースも少なくありません。


規制を把握しないまま出品すると、通関段階で差し止めや返送となり、最悪の場合は廃棄処分となることもあります。対象国ごとの禁制品や表示ルールを事前に確認しておきましょう。


規制は一度確認すれば終わりというものではありません。対象国の法改正によって内容が変わることもあるため、定期的に最新情報を確認できる体制を整えておくことが、長期的に安定した越境ECの運営につながります。


現地の決済手段

越境ECでは、現地の消費者が普段利用している決済方法を導入できるかどうかも重要な判断基準です。使い慣れた決済手段が用意されていないと、購入直前にサイトから離脱されてしまう可能性が高まります。


海外の消費者を対象とした調査では、想定外の関税や為替への不安が、カート放棄の理由のひとつになっていると報告されています。


決済方法だけでなく、価格表示の通貨や関税の見通しをあらかじめ明確に示しておくことが、購入をためらわせない工夫につながります。


出典:Pitney Bowes「Exchange rates change minds -A stronger dollar drives second thoughts among cross-border consumers-」(https://www.pitneybowes.com/us/blog/crossborder-cart-abandonment.html


サポート体制の充実度

越境ECでは、言語の壁だけでなく、時差や現地の法改正への対応力も評価基準に加えておきたいポイントです。現地の商習慣や規制は日々変化するため、問い合わせへの対応が速く、最新情報を把握できる体制が整っているプラットフォームやパートナー企業を選ぶことが、長期的な運用の安定につながります。


社内の物流チームやカスタマーサポートチームの人員を大きく増やせない場合は、どうすればよいのでしょうか。返品対応や現地とのやり取りを外部のパートナーに任せられるかどうかも、あわせて検討しておきたいポイントです。社内リソースの再配置を最小限に抑えながら海外展開を進められれば、事業計画全体の実現性も高まります。


問い合わせ窓口がひとつに集約されているか、複数国へ展開する際にも同じ担当者が対応してくれるか。こうした運用面の細かな違いも、長く付き合っていくパートナーを選ぶうえでは見落とせない視点です。


まとめ

越境ECのプラットフォーム選びでは、モール型・自社型の特徴に加え、進出国との相性や返品・物流まで含めた収益性を検討することが大切です。

進出先に迷う場合は、市場規模が大きく複数のモールから選べるアメリカや、国ごとに特色の異なるヨーロッパなどを候補に、自社商品との相性を検証してみるのもひとつの方法です。まずは一つの市場で実績を積み、そのデータをもとに次の市場へ展開すれば、リスクを抑えながら海外販路を広げやすくなります。


海外展開では、プラットフォームだけでなく、返品や物流まで含めた運用体制を整えておくことも欠かせません。Return Helperなら、世界15か国の現地倉庫で返品の受け取りから検品、再販・廃棄までを一括対応できます。越境ECの返品・物流対応に課題を感じている方は、Return Helper株式会社へご相談ください。


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