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越境ECの主要な集客方法10選!参入方法から事前に解決すべき課題まで解説

国内ECの売上が伸び悩み、新たな販路として海外市場への進出を検討する事業者は少なくありません。しかし、越境ECは国内向けECとは集客方法や運営のポイントが異なるため「何から始めればよいかわからない」と悩む方も多いのではないでしょうか。


本記事では、越境ECで成果につながる10の集客方法を、ROI(投資対効果)や運用負荷の観点を交えながらわかりやすく解説します。あわせて、越境ECへの参入方法の選び方や、事前に把握しておきたい課題についても紹介します。


越境ECの主な集客方法10選

越境ECの集客方法は多岐にわたります。限られた予算や人員で成果を出すためには、やみくもに複数の施策に取り組むのではなく、自社の商品や運営体制に合った方法を選ぶことが重要です。


また、すべての施策を一度に始める必要はありません。まずは1〜2つの手法に絞って取り組み、成果や課題を確認しながら、徐々に施策の幅を広げていく進め方がおすすめです。


ここでは代表的な10の方法を、費用対効果と運用の手間という2つの軸で見ていきましょう。


SNSマーケティング

アメリカ市場であればInstagramやFacebook、中国市場であればWeChatなど、国や地域によって主流のSNSは異なります。まずはターゲット国でよく使われているSNSを見極めることが出発点です。


SNSマーケティングの本質は、一方通行の情報発信ではありません。コメントやメッセージを通じて顧客と直接やり取りできるコミュニケーションツールとしての側面にこそ価値があります。とくに使用方法や成分・仕様に関する質問が多い商材では、丁寧な返信がそのままブランドへの信頼につながります。


運用には継続的な投稿と返信の手間がかかるため、小規模チームで始める場合はまずひとつのSNSに絞り、反応を見ながら広げていくとよいでしょう。


ROIの面では、広告費をかけずに始められる分、投資対効果は比較的高い手法です。ただし、成果が出るまでに時間がかかりやすく、継続的な発信を続ける運用負荷があります。


成功事例

実際に、京都発の編み物ブランド「amirisu」は、Instagramにて英語によるコンテンツ発信やコミュニティづくりを継続し、Shopifyを活用した越境ECで海外のファンを獲得しています。


最初から大規模な広告を出稿するのではなく、自社の強みを生かした情報発信を積み重ねることが、海外市場での認知拡大につながった事例といえるでしょう。


インフルエンサーマーケティング

インフルエンサーを起用する際は、フォロワー数だけで判断しないことが重要です。専門性が問われる商材であれば、その分野の知識にくわしい、いわゆるKOL(キーオピニオンリーダー)を起用したほうが、フォロワーからの信頼を得やすくなります。


フォロワー数の多いインフルエンサーは、起用コストも高くなりがちです。予算が限られる場合は、専門性を軸にニッチな層へ強い影響力を持つ人物を探すほうが、費用対効果の面でも現実的な選択肢となります。


インフルエンサーの起用コストは規模によって大きく変わるため、ROIを見極めるにはフォロワー数だけでなく、エンゲージメント率もあわせて確認するとよいでしょう。企画自体をインフルエンサー側に任せられる分、運用の手間は比較的かかりにくい手法です。


ライブコマース

ライブコマースは、中国市場ではすでに主要な販売チャネルのひとつとして定着しています。アメリカでもAmazonが導入するなど、普及が進んでいる手法です。


配信中に商品の使い方や質感を実演できる点は、ライブコマース特有の強みといえます。動画で使用感をリアルタイムに伝えることは、購入後の「イメージと違った」という不満を防ぎ、結果として返品率の低下にもつながります。


運用にはライブ配信の企画や出演者の手配など、一定の準備が必要ですが、対面に近い訴求力はほかの手法では得にくいものです。


一定の運用負荷はかかるものの、視聴者との距離が近く、購入への転換率も高い傾向があります。少人数の体制であれば、まずは月1回程度の配信から始め、反応を見ながら頻度を調整するとよいでしょう。


Web広告・SNS広告

Web広告やSNS広告のなかでも、越境ECと相性がよいのが、過去にサイトを訪れたユーザーへ再度広告を配信する「リターゲティング広告」です。海外ユーザーは初回の訪問だけで購入を決めることが少なく、複数回接触した後に購入へ至るケースが多いため、継続的に商品やブランドを認知してもらうことが重要になります。


初めて広告を出稿する場合は、最初から大きな予算をかけるのではなく、少額からテスト運用を始めるのがおすすめです。広告の反応を確認しながら改善を重ねることで、ニーズの検証もでき、初期段階のリスクを抑えられます。


一方で、広告は即効性がある反面、出稿を止めると流入も止まる特性があります。運用には日々の効果測定と調整が欠かせないため、広告を管理・運用する担当者を確保するなど、あらかじめ運用体制を整えておくことが大切です。


アフィリエイトマーケティング

アフィリエイトマーケティングは、成果が出た分だけ費用が発生する成果報酬型の仕組みです。予算が限られる事業者にとっては、無駄なコストが発生しにくい点が魅力といえます。


ただし、海外向けではASP(アフィリエイトサービスプロバイダー)の選定が重要になります。国内向けのASPでは海外ユーザーへのリーチが限られるため、海外対応の実績があるASPを選ぶことが大切です。


成果が発生したときにのみ費用が発生する仕組みのため、ROIは比較的読みやすい手法です。ただし、ASPとの契約や条件交渉には手間がかかるため、運用開始までの準備期間は見込んでおく必要があります。


バイラルマーケティング

海外の消費者にとって、日本の商品はまだ認知されていないケースが少なくありません。日本国内では知名度や信頼がある商品でも、海外市場ではゼロから認知を獲得していく必要があります。


そのため、第三者による口コミやSNSでの拡散は、国内以上に大きな意味を持つものです。実際に商品を使用したユーザーの感想は、企業が発信する広告よりも自然に受け入れられやすく、購入を後押しする要因となります。


バイラルマーケティングは広告費をほとんどかけずに広がる可能性がある一方、狙って発生させることが難しく、コントロールしにくい手法でもあります。継続して良質な商品やサービス、購入体験を提供することが、結果として口コミの広がりにつながるでしょう。


動画マーケティング

YouTubeなどの動画プラットフォームは、言語の壁を越えて情報を届けやすい集客チャネルです。字幕を付けることで、多言語の動画を個別に制作する必要がなくなり、翻訳コストを抑えながら幅広い国や地域のユーザーにアプローチできます。


とくに、使い方や使用感が購入の判断材料になりやすい商品は、動画との相性がよいです。実際に商品を使用している様子を見せることで、テキストや画像だけでは伝わりにくい魅力を伝えられ「自分でも使ってみたい」と感じてもらいやすくなります。


動画制作には撮影や編集の手間がかかるものの、一度作成したコンテンツは繰り返し活用できます。自社サイトやSNS、広告など複数の媒体で展開できるため、長期的には費用対効果の高いマーケティング手法といえるでしょう。


SEO対策

SEO対策は、広告のようにすぐに成果が出る施策ではありません。しかし、一度コンテンツが検索結果の上位に定着すれば、継続的なアクセスを集められるため、長期的には企業の大きな資産となります。


越境ECのSEOでは、現地の検索意図に寄り添ったローカライズが欠かせません。たとえば、アメリカ市場では、商品の成分や期待できる効果を重視して検索する傾向があります。そのため、日本語の記事をそのまま翻訳するだけでは、現地ユーザーのニーズを十分に満たせない可能性があります。


SEOは成果が表れるまでに数か月以上かかることも珍しくありません。その一方で、継続的にコンテンツを更新・改善していくことで、安定した集客基盤を構築できます。短期的な成果を求めすぎず、中長期的な視点で取り組むことが重要です。


アンテナショップへの出品

アンテナショップは、実物を手に取って確認できる安心感を提供できることが強みです。ただし、アメリカ市場をはじめとする海外で、アンテナショップが主要な集客チャネルとして機能するかどうかは商材によって差があります。


そのため、集客の柱として位置づけるよりも、テストマーケティングやブランディングの一環として活用するのが現実的です。


JETRO(日本貿易振興機構)などの公的支援を活用すれば、初期費用を抑えて出品できる場合もあります。運用負荷は比較的軽い一方、直接的な売上への貢献度は商材によって差が大きい点を理解したうえで取り入れましょう。


展示会への出展

展示会への出展は、BtoB展開を視野に入れる場合に有効な手法です。現地のバイヤーや代理店と直接顔を合わせて商談できるため、卸先の開拓や信頼関係の構築につながります。


出展には準備の手間や費用がかかりますが、一度築いた関係は長期的な取引につながりやすく、戦略的な位置づけとして検討する価値があります。運用負荷は高いものの、1件の商談から大きな取引に発展する可能性がある分、ROIは長期的な視点で評価するとよいでしょう。


ここまで10の集客方法を紹介しましたが、どれだけ集客を強化しても、配送条件が整っていなければ購入にはつながりません。配送日数や送料、追跡のしやすさは、購入直前の不安や離脱の大きな要因になるためです。


とくに越境ECでは、配送スピードがそのまま転換率(CVR)に影響します。この点で有効なのが、DDP(関税込み)のエコノミー配送サービスを活用したFL配送(フォワードロジスティクス)です。小型で単価が手頃な商品ほど、送料を抑えながらスピーディーに届けやすいため、化粧品や雑貨のようなコンパクトな商材とも相性がよい配送方法といえます。


Return Helperでは、YunExpressの正規代理店として、こうしたFL配送の支援もおこなっています。返品対応だけでなく、配送面まで含めて相談できる点は、集客施策とあわせて物流体制を整えたい事業者にとって心強い選択肢となるでしょう。


そもそも越境ECとは?

越境ECとは、国境を越えてインターネット上で商品を売買する仕組みのことです。海外の消費者に向けて、自国内にいながら商品を届けられる点が大きな特徴といえます。


たとえば、日本国内の店舗で商品を販売するのではなく、海外の消費者がインターネットを通じて直接購入できる仕組みを整えることも、越境ECの一形態です。


経済産業省の調査によると、越境ECの市場規模は年々拡大を続けています。インターネットの普及率向上を背景に、今後もこの流れは続くとみられており、今のうちに参入しておく価値は十分にあるといえるでしょう。


出典:経済産業省「令和6年度電子商取引に関する市場調査の結果を取りまとめました(https://www.meti.go.jp/press/2025/08/20250826005/20250826005.html)」


越境ECの需要が拡大している背景

越境ECの需要拡大には、いくつかの背景があります。世界的なインターネット普及率の向上に加え、海外の消費者が日本製品の品質や安全性に高い信頼を寄せていることも、大きな要因のひとつです。


市場規模の予測を見ても、世界の越境EC市場は2024年の1.01兆米ドルから、2034年には6.72兆米ドルまで拡大すると見込まれています。今のうちから参入体制を整えておくことは、将来の成長機会を取りこぼさないためにも重要な意味を持ちます。


出典:経済産業省「令和6年度 電子商取引に関する市場調査」(https://www.meti.go.jp/files/900018019.pdf


越境EC事業に取り組むメリット・デメリット

越境ECのメリットは、国内市場の頭打ちに左右されず、新たな売上を獲得できる点にあります。実店舗を持たなくても、世界中の消費者にアプローチできることも魅力です。


一方で、デメリットとして挙げられるのが、配送コストや返品対応にかかる負担です。海外への配送は国内よりも送料が高くなりやすく、返品が発生した場合はさらに負担が重くなります。この課題への向き合い方が、越境EC事業の収益性を大きく左右します。


とくに、海外ユーザーからの問い合わせがすでに一定数ある場合、越境ECへの参入は成長機会を逃さないための現実的な選択肢といえます。


KW「越境EC」の記事へのリンクを推奨いたします。※記事完成次第、設定をお願いいたします。


越境ECの主な参入方法

越境ECへの参入方法は複数あり、どれを選ぶかによって集客の進め方も変わってきます。ここでは代表的な参入方法を紹介します。すでにShopifyで自社ECを運営している場合、そのノウハウを生かせる方法から検討するとスムーズです。


参入方法によって、必要な初期投資や運用体制、集客の進め方まで変わります。自社のリソースと照らし合わせながら検討していきましょう。


自社サイトを立ち上げる

自社サイトを立ち上げる大きなメリットは、ブランディングの自由度の高さです。デザインやコンテンツを自社の世界観に合わせて作り込めるため、ブランドの独自性を伝えやすくなります。


また、顧客データを自社で蓄積できる点もメリットです。購入履歴や問い合わせ内容を活用してCRM(顧客関係管理)を進めれば、リピーターの育成にもつなげられます。すでにShopifyを運用している場合、越境対応のアプリを追加する形で比較的スムーズに海外展開を始められます。


一方で、集客はすべて自社で行う必要があるため、SNSや広告などの施策と組み合わせて取り組む前提で計画することが重要です。


成功事例

実際に、京都発のお弁当箱専門店「Bento&co」は、Shopifyを活用した多言語対応の自社ECサイトを構築し、2008年の創業以来、約100か国へ商品を発送しています。英語やフランス語による情報発信を継続し、日本のお弁当文化というニッチな市場に特化したことで、海外のファンを獲得してきました。


限られた商品カテゴリーでも、自社の強みを明確にして発信を続けることが、越境EC成功のポイントといえるでしょう。


海外モールを利用する

AmazonやeBay、中国のTmall Globalなど、海外の大手ECモールにはすでに多くのユーザーが集まっています。モールが持つ集客力を活用できるため、自社サイトを立ち上げる場合と比べて、比較的早い段階で販売実績を作りやすいことが特徴です。


初めて海外市場へ進出する場合は、まず海外モールに出店して小規模に始め、商品の需要や現地ユーザーの反応を確認したうえで、自社サイトの展開を検討する方法も有効です。


初期投資を抑えながら市場調査を行えるため、リスクを軽減しながら海外展開を進められます。


一方で、モール内では多くの競合と比較されるため、価格競争に巻き込まれやすい点には注意が必要です。また、類似商品に埋もれてしまう可能性もあるため、商品ページの充実やブランドの魅力を伝える工夫が求められます。


中国の主要なECモール

中国市場では、Tmall GlobalやJD Worldwideが代表的なモールです。いずれも海外事業者向けに、現地法人の設立や倉庫の保有が不要な出店モデルを用意しており、越境ECの参入障壁を下げる選択肢となります。


アメリカの主要なECモール

アメリカ市場では、Amazonがシェア40%を超える圧倒的な存在感を持っています。そのほか、eBayやWalmartも、それぞれ異なる客層を持つモールとして活用されています。自社の商材やターゲット層に応じて、出店先を検討するとよいでしょう。


国内モールを利用する

楽天市場など、国内の大手モールが提供する海外販売支援サービスを利用する方法があります。すでに国内モールに出店している場合、追加の設定だけで海外販売を始められることが多く、参入方法のなかでは最もハードルが低い選択肢といえます。


海外展開の第一歩として、まずはここから試してみるのもよいでしょう。


現地企業に卸す

現地の販売代理店や小売企業に商品を卸すBtoBtoCモデルは、越境ECにおける有力な参入方法のひとつです。現地企業がすでに持つ販路や顧客基盤を活用できるため、自社での集客や配送の手間を最小限に抑えられます。運用リソースが限られる事業者にとっては、負担の少ない参入方法といえるでしょう。


ただし、価格決定権や顧客との接点を現地企業に委ねる形になるため、ブランドを自社でコントロールしたい場合には不向きな面もあります。


越境ECで集客する前にクリアしておくべき課題

どれだけ集客に力を入れても、その先の物流や返品対応が整っていなければ、売上にはつながりません。


ここからは、越境ECで集客を始める前にクリアしておきたい課題を紹介します。


コンテンツをローカライズする

ローカライズとは、単に日本語のコンテンツを翻訳することではありません。ターゲット国の文化的背景や国民性を踏まえ、表現や訴求ポイントそのものを最適化する作業です。


たとえば、同じ「品質の高さ」を訴求する場合でも、重視されるポイントは国によって異なります。現地の消費者がどのような情報を求めているかを理解したうえで、コンテンツを作り込む必要があります。


ニーズに合った決済手段を準備する

決済手段が現地のニーズに合っていないと、カゴ落ち(購入直前の離脱)の大きな原因になります。国ごとに主流の決済方法を把握し、対応しておくことが大切です。


とくに越境ECでは、クレジットカードだけに頼らず、現地でなじみのある決済方法を複数用意しておくことが、購入率を高めるうえで重要です。


例:中国の場合

中国市場では、Alipayなどのモバイル決済が広く普及しています。Worldpayの「The Global Payments Report 2026」によると、中国のEコマース決済においても、モバイル・デジタルウォレットの利用が主流となっています。


出典:Worldpay「The Global Payments Report 2026」(https://www.worldpay.com/en/global-payments-report


例:アメリカの場合

アメリカ市場では、PayPalに加えて、BNPL(後払い決済)サービスの利用が拡大しています。


また、Worldpayの「The Global Payments Report 2026」によると、北米のEコマース市場では、デジタルウォレットやクレジットカードが決済手段の大きな割合を占めています。


そのため、越境ECでアメリカ向けに販売する場合は、現地で利用されている複数の決済方法に対応することが重要です。消費者が使い慣れた決済手段を選べるようにすることで、購入時の離脱を防ぎ、コンバージョン率の向上につながります。


出典:Worldpay「The Global Payments Report 2026」(https://www.worldpay.com/en/global-payments-report


物流体制を整備する

越境ECでは、商品を確実かつスムーズに届けられる物流体制を整えることが重要です。配送スピードや荷物の追跡機能は顧客満足度につながるため、配送に時間がかかったり、配送状況を確認できなかったりすると、購入をためらう要因になりかねません。


一方で、配送が早く、追跡もしやすい環境を整えることで、購入時の安心感が高まり、リピート購入にもつながりやすくなります。物流体制は、単に商品を届けるための仕組みではなく、販売機会の拡大や顧客満足度の向上にも大きく影響する重要な要素です。


越境ECの物流体制には主に3つの方法があり、それぞれ配送スピードやコスト、在庫管理のしやすさが異なります。商品の特性や販売規模、進出先の国・地域を踏まえながら、自社に適した方法を選びましょう。


方法1:国内から直接配送する

国内の倉庫から直接海外へ発送する方法です。初期投資を抑えられる一方で、配送距離が長くなる分、送料は高くなりやすい傾向があります。


方法2:3PLを通して現地フルフィルメントを整備する

3PLを通した現地フルフィルメントとは、3PL(サードパーティー・ロジスティクス)を活用して現地に倉庫を確保し、保管から発送までを任せる方法です。現地発送になるため、リードタイムを大幅に短縮できます。


ただし、あらかじめ現地に在庫を持つ必要があるため、売れ残りによる在庫リスクが発生します。需要予測を踏まえた在庫管理を行い、適切な数量を確保することが重要です。


方法3:アウトソーシングする

物流業務そのものを外部の専門業者にアウトソーシングする方法があります。3PLやフルフィルメントサービスを活用すれば、自社で物流のノウハウを一から構築する必要がなくなり、運用の効率化につながります。


【補足】返品時の返金・交換対応も考慮しよう

集客と物流体制を整えても、最後まで見落とされがちなのが返品対応です。海外では、返品を消費者の当然の権利とする文化が根づいている国も多く、返品そのものをなくすことはできません。


日本貿易振興機構(JETRO)の調査によると、アメリカの小売市場における返品総額は2024年に8,900億ドルに達する見通しとされており、新型コロナウイルス感染拡大前の2倍以上に拡大しています。返品は今や、越境EC事業者が避けて通れない構造的な課題だといえます。


株式会社NEXERとReturn Helper株式会社による調査でも、この実態が裏付けられています。「海外からの返品1件あたりの平均コスト(送料+手数料)はどのくらいですか」という質問に対し、回答者の40.0%が「3,000円~5,000円未満」ともっとも多く回答しました。


また「海外返品で最も困っていること・負担に感じていることは何ですか」という質問には「返送料が高い」と「返品商品の状態確認に時間がかかる」がそれぞれ30.0%で並び、上位を占めています。


つまり、返品は単に手間がかかるだけでなく、放置すれば利益を静かに圧迫し、事業の収益構造そのものを不安定にしかねないリスクだといえます。だからこそ、現地に返品拠点を設け、現地倉庫で検品や再販売まで完結させる体制を整えておくことが、利益を守るうえで有効な選択肢となります。


出典:日本貿易振興機構「2024年の米小売市場の返品総額は8,900億ドルに達する見通し、新型コロナ感染拡大前の2倍以上に拡大」(https://www.jetro.go.jp/biznews/2024/12/f9ffc99c4b6de079.html



カスタマーサービスを充実させる

時差や言語の壁は、カスタマーサービスの質につながります。問い合わせへの対応が遅れたり、意図が正確に伝わらなかったりすると、ブランドへの評価そのものを下げかねません。


こうした課題への対策として有効なのが、AIの活用です。AIによる自動翻訳や返信文の下書き作成を取り入れれば、言語の壁や時差による対応の遅れを大きく抑えられます。


さらに、チャットボットやFAQを整備しておけば、よくある質問への対応は一度の設定で完了し、繰り返し発生する定型的な問い合わせを自動で解消できます。人手を要する複雑な相談にリソースを集中できる体制をつくることが、限られた人員でも運用を続けるための現実的な工夫です。


とくに人員体制が限られている場合、すべての問い合わせに人力で対応しようとすると、業務が回らなくなるおそれがあります。自動化できる部分とそうでない部分を切り分けておくことが重要です。


現地の法規制や税制に対応する

化粧品や食品など、規制の対象となる商材を扱う場合は、販売先の国ごとに定められた法規制や表示規制を確認しておく必要があります。規制に違反すると、販売停止や信頼の失墜につながりかねません。


また、インボイス(請求書)の作成や関税・税制への対応も欠かせません。必要な手続きをあらかじめ把握し、適切に対応できる体制を整えておくことが、安定した越境EC運営につながります。


とくに規制対象の商材は、国によって表示義務や成分規制が細かく定められているため、参入前の確認は入念におこなう必要があります。


まとめ

越境ECの成功は、集客と物流・返品対応の両輪がそろって初めて実現します。どれだけ効果的な集客方法を選んでも、返品への備えが不十分では、思わぬコストが利益を圧迫しかねません。集客に力を入れるほど、その先で待ち受ける返品対応の重要性も増していきます。


参入方法や集客方法を工夫しても、返品への備えが後回しになれば、増えた売上が利益として残らない事態になりかねません。


Return Helperは、世界15か国以上の現地倉庫を活用し、返品・交換・在庫再販をワンストップで支援する国際物流サービスです。高額な送料や複雑な通関手続きの負担を軽減し、越境EC事業者の収益改善をサポートします。海外展開にともなう返品リスクに不安を感じている方は、ぜひReturn Helperにご相談ください。


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